【書評】
『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』
著者:根本裕幸
要約まとめ
敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法 [ 根本裕幸 ]
今回紹介する本は『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』著者:根本裕幸 です。
この本では周りの目や顔色ばかりを気にしてしまう人、「敏感すぎる人」の特長となぜ「敏感すぎる人」になってしまったのか。
ありのままの自分を認めて、自分に自信が持てる「自己肯定感をあげる」方法について学ぶことができます。
実は私はこの本を軽い気持ちで読みはじめましたが、心に刺さる刺さる。
自分は「敏感すぎる人」かなと思っている方が本屋さんで立ち読みをするとしたら、心したほうがいいですよ。
私の場合、
「まわりの目なんて気にしてない」
「別に問題ないでしょ」
てきな「敏感すぎる人ではない」とのスタンスでした。
でも正直なところそれは強がりで、心のなかでは薄々「周りの目を気にしているなー」と感じていました。
そうです………
実は「隠れ敏感すぎる人」だったみたいです。
読んでいる途中はちょっと辛い気持ちになったり、不思議な気持ちにもなりましたが、「心の内面を改めて知ることのできる本」というのが私のこの本に対しての感想です。
私の感想は置いといて本題に移りましょう!
- 周りの顔色が気になってビクビクしている
- 人に嫌われたくないとおびえている
- 他人の評価を敏感にかんじてしまう
- 自分の意見を言うのが苦手
- 人からのお願いを断れない
- 人と会った後に、どっと疲れてします
- 周りは気にしないと、実は強がっている
- SNSでネガティブな意見を言われるとひどく落ち込む
著書の根本裕幸さんってどんな人
著者の根本裕幸さんは2000年よりカウンセラーとして、延べ15,000本以上のカウンセリングと年間100本以上のセミナーを行う、まさに心理カウンセラーのプロです。
野本さん自身も元々は周りの顔色をうかがいながら毎日を過ごす「敏感すぎる人」だったそうです。会社からの期待とは裏腹にそのプレッシャーから会社に行けなくなってしまう経験をしており、そこで始めてカウンセリングを受けて、自分自身を癒したそうです。
本書を読んでいると感じることができますが、”「敏感すぎる人」のこころ”は「敏感すぎる人」を経験したことのある人が一番理解しているのだなと感じました。
自分軸で生きる
本書では「敏感すぎる人」の原因は『他人軸で生きている』ことにあります。
『他人軸で生きる』とは、他人の考えや価値観を基準に自分の言動を決めることです。価値観や考えというのは、十人十色。まったく同じ考えの人は存在しません。他人軸で生きていると、自分の考えや行動を他人のさまざまな価値観に合わせることになるので、振り回され、疲弊してしまいます。
周りばかり気にしてしまい、周りに合わせる。
自分の考えや気持ちを出さずに(出せずに)とりあえず耐える。
結果的に自分は疲弊してしまう。
すべて考えの軸が『他人』になっています。
この考えの軸を『自分』にすることにより自分の心を犠牲にしなくなります。
これが本書の最大のテーマです。
自己肯定感を高める
もう一つのテーマは『自己肯定感』になります。
自己肯定感とは、ありのままの自分を認めることです。自己肯定感をあげると、心に余裕ができます。心に余裕ができると、自分に自信がもれるようになります。
書店にいくと『自己肯定感』に対する本がたくさんありますよね。
それだけ自己肯定感すなわち「自分を認めること」が大切なのと、みんな「自分を認めること」について興味をもっています。
この『自己肯定感』と『自分軸』は同じだけ大切なことと本書では書かれています。
自分らしく生きるには「自分自身で自分を認めこころに余裕を持ち」そのうえで「自分軸でものごとを考え行動する」ことにより新しい世界が見えてくるとのことです。
新しい世界とは、周りのことに気にしてビクビクしながら生活するのではなく、自分らしく生きる世界です。
7日間で自己肯定感を上げる方法
本書では7日間で「自己肯定感を高めること」と「他人軸でなく自分軸で生きる」ことをマスターして、自分らしく生きる方法を解説しています。
- 1日目~3日目で「自分自身を見つめなおし」です。
- 4日目は「自己肯定感についての考え」になります。
- 5日目は「自分軸」での人とのかかわりかたの具体的な How to です。
- 6日目は「敏感すぎる」が自分の弱点でなく、逆に武器にしてみよう。
- 7日目は仕上げです。
1日目 今の自分に意識を向ける
1日目は今の自分に意識を向ける日です。
他人軸から自分軸へと意識をかえるのです。
・人から意見を求められた時、
「間違ったらどうしよう」
「バカにされたらどうしよう」
「ずれたことを言ってしまい恥をかきたくない」
との不安から頭が真っ白になってしまい何も言えない経験はありませんか?
・周りの人をうらやましく思い、「自分は駄目人間だな」「どうせ自分にはできない」と自分自身をダメ出ししていませんか?
・周りの人ばかり気にして、自分が本当にやりたいこと、好きなことが何かわからなくなっていませんか?
・人に嫌われないようにするには「どうすべきか?」と考えてしまっていませんか?
・何か問題が起きると「自分のせいかも」と罪悪感を感じていませんか?
これすべて他人軸の考えです。
こんな考えが出たとき、自分自身を客観的に「敏感すぎる人がいるなぁ~」と自分自身を見つめて感じてみることが、自分軸に意識をかえる一歩目だそうです。
これができるようになったら自分自身に意識を向けれた証拠。
自分自身を褒めてあげましょう。
2日目 過去を見つめなおす
2日目は過去を見つめなおす日です。
過去の学校生活を思い出してみてください。
そこに「敏感すぎる人」になったキッカケがあったのかもしれません。
中学・高校時代の思春期時代はデリケートな時期です。
この時期の些細なできごとが、大人になっても人間関係に異常なほどに気をつかってしまっているかもしれません。
はずかしい経験をしたり、仲間はずれにされたり、人から攻撃されたり、失恋したり、進学で失敗したり、何かしら経験があるはずです。
その心の傷がまだ癒えていないのかもしれません。
失敗や挫折は心に大きな心の傷を残します。しかし、その真実としっかり向き合い、もう一度前向きに人生を捉えなおすことで、本来の自分を取り戻し復活することは十分可能です。
心に刺さる言葉ですね。
過去の「心の傷」に目を向けないのではなく、真実としてしっかりと向き合う。
そしてもう一度前向きに!
結果、本来の自分を取り戻して復活!
3日目 過去の家族関係を見つめなおす
3日目は2日目の「過去を見つめなおす」の深堀です。
過去の家族関係を見つめなおす日になります。
印象的な家族との思い出でどんなものでしょう?
楽しかった思い出ですか?
嫌な思い出ですか?
人間関係のベース的なものは家族関係によってつくられると言われています。
親の顔色をうかがって育ってきた人は、大人になっても自分の周りの人に対しても同じように顔色をうかがいながら生活してしまっている可能性があります。
実は私は男だけの四人兄弟の三男でした。
もちろん兄達よりも力が弱く、無意識に兄達の顔色をうかがって生きてきました。
なぜなら兄達が機嫌が悪いと、八つ当たりされるので「顔センサー」を察知してそそくさと逃げておりました。
おかげで今は、人と会話をしていると相手の感情を読み取る能力は他の人よりも長けている自信があります。
その反面、隠れ「敏感すぎる人」になっていたかもしれません。
このように人それぞれ、育ってきた家庭環境でその人の性格に大きな影響を与えているのです。
まずはこうした過去すべてを受け入れてみて、4日目からはじまる「自分軸を意識する」につなげていきましょう。
4日目 自己肯定感を高める
4日目のキーワードは、
「他人軸から自分軸への意識」
「自己肯定感」
です。
いよいよ自分らしく生きるための「自分軸での意識」を確立していきます。
自分に意識を向けるのと同時に自己肯定感を高めていきます。
自己肯定感の高い人と低い人の考え方の違い
まぁそうゆう時もあるよね。
ドンマイドンマイ。
次は頑張ろう!
やっぱり自分ってダメだな。
もう止めよう。
周りに迷惑かけたかな。
自分の存在価値って…………….
自己肯定感の低い人の特長
- マイナス思考
- 相手のちょっとした言葉に敏感に反応して落ち込む
- 自分自身を認めていない
- 自分のダメなところを探すクセがある
- 言い訳ばかり話す
- 人に褒めてもらえても「マイナス思考」のため、気づきもしない
自己肯定感を高めるには
まずは自分の魅力を認識しましょう。
「自分には魅力なんてないよ」
「自分の魅力って言われてもわからない」
と思った人がいるのではないのでしょうか?
※この考えは自己肯定感が低い証拠ですよ
自分の魅力を発見する方法はコチラ!
周りの人の魅力はあなたの魅力
周りの人で魅力のある人を思い浮かべてみましょう。
その人の魅力は実はあなたの魅力なのです。
私たちは自分にないものは人には見えません。
したがって、周りの人が優しいな、と感じたとき、あなたの中にも優しさがありますし、綺麗な人が多い、と感じたならば、あなたの中にも美しさがあるのです。
投影の法則は不思議に感じるかもしれませんが、私は真実だと考えます。
例えば私の場合、仕事で履いている「靴」についてですが、手入れを毎日行います。そのため相手の履いている「靴」に目が行きます。
手入れをしていない汚い「靴」を履いている人は、他人の「靴」に目が行かないのでしょう。
他人の「靴」に目が行っていたら自分の「靴」の汚れに気がつくはずです。
その他に、「あの人は仕事をさぼってる」と話している人がいるとします。
実はこれって自分が仕事をさぼっているから見えているのです。
不思議ですが、真実です。
魅力のある人を思い浮かべましょう。
そしてそれはあなた自身の魅力なのです。
そしてその真実を素直に受け入れましょう。
どんなじょうたいの自分でも素直に受け入れる
「自分軸」で考えるには自分を素直に受け入れることが大切です。
他人は関係ありません。
自分がイヤと感じたことはイヤなのです。
自分が好きと感じたことは好きなのです。
他人のものさしを考える必要はありません。
素直に考えることが大切なのです。
自分に自信をもつ方法
自信 = 経験 x 自己肯定
どんな些細なことでも自分が行動した結果に対して自分自身を認め褒めてみます。
今日は自分を高めるために本をよんだ。
「ナイス!オレ!」
今日は新しい料理に挑戦した。
「ナイス!わたし!」
健康のためにジョギングはじめた。
「意識高いね!オレ!」
爪をキレイに磨いた
「女子力アップ!」
自分自身を認めることで少しずつ自信が沸いてきます
5日目 自分のペースで人間関係を築く
5日目は人との接し方、「人間関係を築く」です。
今まで「他人軸」でものごとを考えていた人が「自分軸」で考えるようになると人との接し方で「心の不安」が生まれます。
本書ではこれを「痛み」と表現しています。
まずは「痛み」を取り除いてしまいましょう。
自分の感情をまずは解放する
敏感すぎる人は相手に気をつかって自分より相手を優先させる癖がついてしまっています。
そのため、言いたいことがあっても言えずに、我慢ばかりしていた方も少なくないはずです。
心に溜まっているネガティブな感情を吐き出してしまいましょう。
方法はコチラ!
ノートにひたすら書いてみる
「敏感すぎる人」は基本やさしい人が多いです。
心に溜まっているウップンを書き出すことが苦手かもしれません。
しかし、誰にみられるわけでもなく誰かを傷つけることもないので思いっきり書いてみましょう。
これ本当にスッキリするのでオススメです!
相手の状況を理解する
次に相手の状況を理解しましょう。
ノートに書いたことをについて、相手にたいして憎しみを感じるのでなく、相手は「なんでそうしたの?」と考えます。
そのときに相手の状況も考えてみます。
すると相手は「悪意があってそうしたわけでない」と理解してあげるのです。
例えば、
お母さんに
「帰りが遅い」
「勉強しなさい」
「もっとごはんはキレイに食べなさい」
といちいち小言を言われてストレスを感じていたかもしれまえん。
しかしお母さんの状況を考えると、「悪意」は無かったと理解できます。
理解できたら「共感」です。
するとそれが「感謝」に変わります。
心理学の格言でこのような言葉があります。
「事実は変えられないが、真実は変えられる」
事実とは現実の世界で起きたことです。それは変えられません。
しかし、真実とはその事実を自分がどう解釈しているかです。
その人がしたことは変えられないけど、その解釈を変えることで、前向きに生きることは可能なのです。
ここを理解すれば「痛み」はだいぶ取れています。
「自分優先」と「相手優先」の選択肢を用意する
ここからは人と接するときの具体的な考えです。
「自分優先」と「相手優先」の考えをもっておきます。
今までは「相手優先」ほうが強かったはずです。
これからは同時に考えます。
人から何かを頼まれたときに、まずは「自分軸」で考えてみましょう。他にしていることがあり自分にとって負担になるようなら断りましょう。
大切なのは自分がどう思っているかです。
これが「他人軸」で他人を優先してすべて引き受けていたので、その結果自分にとって負担になる。その積み重ねで生きずらい。
「他人軸」からの解放です。
時には「相手優先」を選択することがあるでしょう。
例えば、
その相手が自分にとって本当に大切な人で、その大切な人が本当に困っているときです。
この場合は「相手優先」にしても後悔はしませんよね。
「無償の愛」というやつです。
実はこれも「自分軸」の考えなのです。
自分にとってこの人は「無償の愛」を提供することができる。
そう『自分にとって』と「自分軸」で考えれています。
6日目 敏感であることを強みにする
6日目は敏感であることを強みにするです。
「敏感すぎる」のすぎるはよくありませんが、「敏感である」ことは悪いことばかりではありません。逆に強みにすることができます。
- 人の気持ちがわかる
- 基本、やさしい
- 聞き上手
良い点のうちの「人の気持ちがわかる」ことは仕事などでも非常に強い武器になります。
商談をしていて相手の気持ち・考えを読む能力があるのです。
商談中、
「あっ!この話しに興味を示しているな」とか、
「今は押してみよう」「今は一旦引いて相手の話をきこう」とか、
「この人のパターンはこうだな、話し方を変えてみよう」
などなど、相手に合わせる能力に長けています。
私は営業職一筋20年のキャリアがありますが、自信を持ってこの「相手の感情を読む」能力に長けていると言えます。
ハッキリ言って最初の雑談で、相手のパターンを感じて、そのパターンに合わせて会話をしています。
これって、できていない人の方が多いと感じます。
「敏感である」を武器にしてしまいましょう。
※ここで、
「そんなの自分にはできないよ」と思った人は、まだ自己肯定感が高くなっていませんよ。
「いいね!武器にしちゃお!」と思った人は、自己肯定感が高くなっています!
7日目 自分が本当にしたいことを実現する
7日目は最後の仕上げ、自分が本当にしたいことを実現する日です。
テーマは
「自己実現」
この本の7日目には本全体を凝縮したひじょによい内容が書かれています。
- 自分らしく生きることは、本当に好きなことをやること
- 敏感すぎる自分に引き戻されそうになったら
- 自分軸にして人間関係がギクシャクしてしまったら
- 嫌われる勇気
- 問題がおこったら、またその時の考え方
などなど
興味があるかたは是非、本屋でこの本を手に取ってみてください。
想像以上に心を動かされる本です。
『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』 著者:根本裕幸 まとめ
この本では「敏感すぎる人」を7日間で改善しましょうという内容です。
ただ単に改善方法の解説ではなく、原因から理解することが有効的です。
正直、「敏感すぎる人」が1日目から3日目を読むと辛く感じることがあるでしょう。
しかし、読んでみた感想は最初は辛く心を動かされましたが、最後にはかなり心がラクになっていて、すがすがしい気持ちになっています。
自分は「敏感すぎる人ではないと思う」という人も少し読んでみてください。
私のように「隠れ敏感すぎる人」かもしれませんよ。
以上
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